客車形式表

車種が多い、改造が多い、改番が多いせいでカオスを極めている旧型客車の形式をリスト化しました。
形式の数字を言われて「どんな車両だったかな」と思い出すための覚え書きです。
各形式の詳しい内容は各自資料を参照してください。

展望車

1928以前 1928規程 1941規程 冷房化 概要
(オイテ27000) スイテ37050 スイテ37 マイテ58 木造展望車を鋼体化
スイテ37000 スイテ38 マイテ3921 「富士」用 白木屋式
スイテ37010 スイテ39 マイテ39 「富士」用 桃山式(別名霊柩車)
スイテ37020 スイテ48 「燕」用 入口付近に区分室
スイテ37030 スイテ47 マイテ47 スイテ37000を改造 車両中央に区分室
スイテ37040 スイテ49 マイテ49 「富士」用

戦前の展望車は「富士」用と「燕」「鴎」用で区別されていた。VIPの隔離用にコンパートメントが必要なためで
そのため展望車連結前の「燕」は昼行特急なのに一等寝台車を連結していた。

一等寝台車

1928以前 1928規程 1941規程 1949年 1953規程 1等廃止 概要
スイネ30 オイネ30 進駐軍の軍団長車
オイネ31 進駐軍用
スイネ32 オイネ32 地区司令官車
オイネ33 進駐軍のオイ30を再改造
スイネ34 CTSの査察用
マイネ48120 マイネ37100 マイネ37 マイネ29 マロネ48 2人用4室、4人用3室
マイネ37130 マイネ38 マロネ49 「富士」用に特別室設置
スイネ39 スシ37をCTS用に改造
マイネ40 マロネ40 2人用区分室とプルマン式(開放式A寝台の原点)
マイネ41 マロネ41 マイネ40を改良した全車プルマン式

1955年の一等寝台車廃止時、旧イネはロネの40台、旧イロネ(合造車)はロネ50台に改番されています。
(マイネ40とマイネ40は番号そのまま)

一等寝台緩急車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 1等廃止 概要
スイネフ30 スイネ32を改造
マイネフ48260 マイネフ37200 マイネフ37 マイネフ29 マロネフ48 2人用5室、4人用2室
マイネフ37230 マイネフ38 マロネフ49 2人用8室

一等寝台合造車

1928規程 1941規程 1953規程 1等廃止 概要
マイネロ29 マイネロフ29を改造
マイネロ37260 マイネロ37 2人用3室、4人用1室、転換クロス
マイネロフ37260 マイネロフ37 マイネロフ29 マイネロ37260を緩急車化
マイロネフ37280 マイロネフ37 マイロネフ29 敦賀港アクセス列車で使われた合造寝台車
マイロネフ37290 スイロネフ38 VIP用個室と従者用プルマン式
スイロネ37 マイロネ39 マロネ58 スイロネフ38の冷房化時に緩急車設備を撤去
マイロネフ38 マロネフ59 スイロネ37を再緩急車化 京都鉄道博物館で保存

マイロネフとマイネロフがまぎらわしくてかなわん、どちらもマイロネフ29になるし…

一等車

1941規程 冷房化 概要
マイフ29 マイネロ29を改造
オイ30 オロ31を進駐軍用に改造
オイ31 スハ32・スハフ32を進駐軍用クラブカーに改造
スイ38 マイ38 外国人観光客用

展望車でも寝台車でもない一等車って少ないですね。

一・二等合造車

1928規程 1941規程 概要
スイロフ30550 スイロフ30 VIP用 一等ロング・二等転換クロス

二等寝台車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 概要
スロネ30 戦後初の新製寝台車 図面はカルテットそっくり
マロネ48500 マロネ37300 マロネ37 マロネ29 ツーリスト式定員28名二重屋根 オハ31系
マロネ37350 マロネ37 マロネ29 スハ32系二重屋根
マロネ37400 マロネ37 マロネ29100 スハ32系丸屋根
マロネ37480 マロネ38 特別室設置
マロネ39 マハ47(元マロネ37)を区分室構造で寝台化
マロネロ37600 マロネロ37 マロネロ38 ツーリスト式と転換クロスの合造車

二等寝台緩急車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 1等廃止 概要
マロネフ48580 マロネフ37500 マロネフ37 マロネフ29 ツーリスト式定員24名二重屋根
マロネフ37550 マロネフ37 マロネフ29 スハ32系
マロネフ37560 マロネフ37 マロネフ29100 丸屋根
マロネフ38 マロネフ58 マイロネフ29の一等を二等特別室に格下げ
マロネフ3810 マイネロフ29区分室の二等化(洗面台撤去)
二等座席をツーリスト式寝台に

一等寝台廃止時、二等特別室は通常のC料金(以前からの二等寝台)が適用されましたが
マロネフ38形0番台は一等寝台の証ともいえる洗面台が残っていたため旧一等寝台のA料金が適用
形式も旧イロネを表す50台になっています。

特別二等車

当初は鋼体化工事の台枠を使った(車体は完全新製)ので60台ですが新製特ロは50代。
スロ61は通常の60系普通車から改造したのでボロさが残っていたとか。

1941規程 緩急車化 概要
スロ50 シートピッチ1,100mm 定員48名 冷房化準備工事
スロ51 スロフ51 シートピッチ1,100mm 定員52名 冷房準備工事なし
スロフ52 緩急車化と北海道対応改造を同時に(スロ52にも51改あり)
スロ52 スロ51の北海道バージョン
スロ53 スロフ53 現在のグリーン車の基本のシートピッチ1,160mmを初採用
スロ54 スロ53をベースに蛍光灯設置 大半はAU13で冷房化
マロ55 スロ54に床下冷房、台車交換でスロ54に戻った。
スロ60 最初の特別二等車
オロ61 オロフ61 オハ61のシートピッチの狭さを逆に取って特別二等車に改造
スロ62 スロフ62 オロ61を冷房化

二等車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 格下げ 概要
オロ41700 オロ30600 オロ30 オハ27 オハ31系・ボックスシート
オロ31 オハ31系・転換クロスシート
スロ30800 スロ32 スハ32系・転換クロスシート
スロ31000 スロ33 スハ51 スハ32系・ボックスシート
スロ30750 スロ34 特急用 定員60名
スロ30770 スロ34 スハ52 丸屋根
スロ30850 オロ35 オハ53 スロ32の丸屋根
スロ30960 オロ36 オハ55 ボックスシート、窓幅1,300mm
マロ37 マロ38 マロネロ37を全室座席車に改造
スロ31120 オロ40 オハ55 ボックスシート、窓幅1,200mm
オロ41 戦後の転換クロスシート車
オロ40 オハ53 ジュラルミン製オロ40を鋼製・転換クロスの車体に更新
スロ43 スハ54 オロ35を電暖化

二等緩急車

1928規程 1941規程 格下げ 概要
スロフ31200 スロフ30 スハフ50 スハ32系・ボックスシート
スロフ31250 スロフ31 スハフ51 スハ32系・転換クロスシート
スロフ31050 オロフ32 オハフ52 32系丸屋根・転換クロス
スロフ31100 オロフ33 オハフ53 オロ36の緩急車
スロフ34(初代) 接収スイロフ30が一等側だけ返還
スロフ34(二代目) スロ34を緩急車化
スロフ43 スロ43を緩急車化

二・三等合造車

1928以前 1928規程 1941規程 格下げ 概要
オロハ42350 オロハ31300 オロハ30 オハ26
スロハ31450 スロハ31 スハ50 スハ32系・二等はボックスシート
スロハ31500 スロハ31 スハ50 丸屋根
スロハフ31700 スロハフ30 スハフ34 スロハ31の緩急車
スロハフ31750 スロハフ30 スハフ34 丸屋根
スロハフ31 スハフ34 スイロフ30の一等を三等に改造
スロハ31550 スロハ32 スハ50 オハ35の二等合造車
スロハ33 スハ32を進駐軍用に改造
スロハ37 スロシ38の食堂を三等に改造 1両のみで戦災廃車
スロハ38 スハ38 マハ47(旧マロネ37/マロネフ37)を改造

二等荷物合造車

1941規程 概要
スロニ31 進駐軍用
スロニ33 進駐軍用
スロニ36 スハニ33を改造

三等寝台車

1928規程 1941規程 1949年 1953規程 概要
スハネ30000 スハネ30 日本初の三等寝台車 カーテンなし
スハネ30100 スハネ31 通路に接する部分のみカーテン設置
スハネ30(戦後) オハ34(元スハネ30/31)を10系準拠で寝台化
スハネフ30 スハネ30(戦後)改造予定車を緩急車化
スハネ32 オハネ32 主にスハ32から進駐軍兵員輸送用に改造
オハネ33 オヘ32改造の部隊用簡易寝台車
スハネ34 二等車から改造の部隊用j簡易寝台車
マハネ37 マハネ29 マハ47(旧マロネ37)を進駐軍兵員輸送用に改造

スハネ30(戦後)、スハネフ30はどちらも元スハネ30と元スハネ31の両方が種車になってます。

三等車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 概要
(ナハ22000) オハ31980 オハ30(初代) 焼けた木造車を鋼製車体で復活
オハ30(二代目) オハ31を和田岬線用にロングシート化
オハ44400 オハ32000 オハ31 17m鋼製車
スハ32600 スハ32 20m小窓車
スハ32800 スハ32 丸屋根
スハ33900
スハ32550
スハ33(初代) 特急「櫻」用の2人掛け固定クロスシート
スハ33(二代目) スハ32の台車交換
スハ33000
スハ33900
スハ33980
オハ34 特急用の大型ボックスシート
このほかスハネ30/31の戦時改造車もオハ34に編入
スハ33650 オハ35 大窓採用の旧型客車の代表形式
スハ36 スハ32をセミクロス化 戦後元に戻った
オハ36 更新修繕で軽くなったスハ42
スハ37 戦時改造車(元スロ)の再改造
マハ37 マハ29 マイネ37を戦時改造
オハ40 オハ35をセミクロスシート化 戦後復元
スハ40 電暖で再び重くなったオハ36 スハ42に戻せよw
オハ41(初代) 戦時中にオハ31をセミクロス化
オハ41(二代目) 通勤用のオールロングシート改造車 種車は雑多
スハ42 オハ35後期型の車体にTR40台車採用
スハ43 戦後の代表的な客車
スハ44 特急用の2人掛け座席
スハ45 スハ43の北海道タイプ
オハ46 スハ43の構造を見直して軽量化
オハ47
マハ47 マハ29 寝台車・食堂車の戦時改造
スハ48 スシ37を調理室付三等車に改造
マハ49 マロシ37・スロシ38を調理室付三等車に改造
オハ56 マニ60と台車を交換したスハ32
スハ57 スハ54をオールロングシート化

特急用は絶対数が少ないのでスハ32800のナンバー詰まりから逃げるように改番しています。

三等緩急車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 概要
オハフ45500 オハフ34000 オハフ30 オハ31の緩急車
(ナハフ25000) オハフ34180 オハフ31(初代) (戦災廃車) 焼けた木造車を鋼製車体で復活
オハフ31(二代目) オハフ30を和田岬線用にロングシート化
スハフ34200 スハフ32 スハ32の緩急車
スハフ34400 スハフ32 丸屋根
スハフ35250 (形式消滅) スハ33の緩急車、全車病客車に改造
オハフ33 オハ35の緩急車
オハフ34 オハフ33をセミクロス化 戦後復元
スハフ35 戦時中にスハフ32をセミクロス化
オハフ35 マニ60と台車を交換したスハフ32
オハフ36 私鉄買収時にスハフ32の17m版を編入
スハフ36 スハフ32の台車交換
オハフ40 戦時中にオハフ30をセミクロス化
スハフ41 スハフ42の緩急車だが、台車振替で全車オハフ33に
オハフ41 通勤用のロングシート車
スハフ42 スハ43の緩急車
スハフ43 スハ44の緩急車
スハフ44 スハ45の緩急車
オハフ45 オハ46の緩急車

三等荷物合造車

1928以前 1928規程 1941規程 概要
オハニ47200 オハニ35500 オハニ30 オハ31系
スハニ35650 スハニ31 スハ32系
スハニ35700 スハニ31 丸屋根
スハニ35750 スハニ32 オハ35系
スハニ33 スハニ31をセミクロス化
スハニ34 スハニ32をセミクロス化
オハニ35 進駐軍用
スハニ35 スハ44の荷物車
オハニ36 オハニ63の台車を交換

三等郵便合造車

1928以前 1928規程 1941規程 1953規程 1等廃止 概要
スハユ35300 スハユ30 スハニ35700の荷物室を郵便室に改造
スハユ35330 スハユ31

食堂車

1928以前 1928規程 1941規程 1949年 1953規程 概要
オシ30 進駐軍用
スシ31 オシ31 進駐軍用
オシ32 スニ30を進駐軍用に改造
オシ33 兵士用の食事を作る調理室
マシ35 戦後の特急用食堂車
カシ36 キッチンを電化したが…
スシ48670 スシ37700 スシ37
スシ37440 スシ37 スシ28 スハ32系
マシ29 戦後冷房化
スシ37800 スシ37 スシ28100/マシ29 丸屋根
スシ37850 マシ38 鉄道省初の冷房車
スシ39 進駐軍用 マハ49にテーブルを設置
スシ47 マシ29 スシ37を接収車と区別するため新形式
スシ48 スハ48(元スシ37)をリニューアル
マシ49 スシ48を冷房化

食堂合造車

1928規程 1941規程 1953規程 概要
マイシ37900 マロシ37900 マロシ37
スロシ37950 スロシ38
スロシ38000 スロシ38
オハシ30 オハ35、オシ31を改造。後の方が種車が古い。
スハシ37 マハシ29 旧スロシ38の食堂を復元、座席を三等化(24名)
スハシ38 マハ49を改造、専務車掌室設置、三等定員16名
スハシ44 UCCがスハフ44をカフェカーに改造

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