東日本一周乗り鉄
前編 小田急VSE

2010年12月12日、私こと太田拓也は日曜日を利用して東日本一周の旅に出かけました。

まずは新大阪から新幹線に乗車。在来線コンコースではFSNと淡路屋が、新幹線コンコースではJCPが駅弁を販売しており「水了軒」倒産の影響など感じさせない。淡路屋のステーキ弁当も考えたが、新幹線コンコースで「なにわ満載」を購入してホームに上がる。


たこ焼きに鍋焼きうどんと大阪らしい幕の内弁当

8時13分発の「ひかり462号」に乗車。三原から名古屋まで各駅停車というのんびりした列車なので自由席でも楽に座れる(途中駅乗降客もどこかで「のぞみ」に乗り換えるし)。車両は700系だが、車内放送のメロディーが「いい日旅立ち・西へ」なのでJR西日本の車両と判る。

米原・岐阜羽島と連続で「のぞみ」を退避するが名古屋からは「のぞみ」と同じスピードで走る。私は東海道新幹線には数年おきに乗っているが、天気が悪かったり夜だったりで今回初めて富士山を見た。私以外からもシャッター音が、どうやら「新幹線から見る富士山」は一般人にも関心を持たれる模様。

10時34分に小田原に到着。小田急ロマンスカーに乗るためここで下車する。小田急の駅が新幹線と在来線に挟まれる変わった構造。旧市街から順に鉄道作ったらそうなっただけなのですが。

小田原からの乗車でもよいのですが、始発から乗ろうと箱根湯本に向かいます。券売機では「湯本方面は箱根登山鉄道線」と注意していますが、箱根湯本までの電車は全て小田急車になり標準軌のレールは撤去されており一般人には小田急線にしか見えません。営業上も湯本までは小田急が第二種鉄道事業者になったほうがよさそうに思えるのですが…

私が乗った10時46分発の電車は赤ラッピングの箱根専用車でしたが、すれ違う電車はクリーム色もしくはステンレス無地に青帯の一般車ばかりなので運がよかったようです。急カーブばかりでスピードが出ず、箱根駅伝の走者の方が速いです。箱根湯本駅には11時04分に到着。


駅を出るとすぐに80パーミルの急勾配。写し方のせいで上り坂に見えんけど。


正月にテレビで見る人も多いであろう湯本駅のドーム。MSEが停車中です。


写りが悪いですが綾波レイの観光ポスター。
そういえば「エヴァンゲリオン」本編ではHiSEのモノレールが登場してました。

箱根湯本駅は20年前に来たことがありますが、橋上駅舎になったことや登山電車の直通廃止でかなり変わっています。駅舎の中にはおしゃれなカフェもあります。しばらく駅前を散歩したあとロマンスカーに乗るため駅に戻ります。

日曜日に温泉から帰る客で満席になることを想定し、事前に11時48分発「はこね14号」の特急券を確保していますが大阪のJTBの端末では展望車や窓側などの細かい指定ができず通路側になってしまいましたorz

ともあれ「はこね14号」は小田急の看板車両VSEを使用しており、湯本駅ホームでもテツでない人ですら携帯でVSEの写真を撮るほどの人気です。

「ロマンスカーの復権」を合言葉に作られたVSEではバブル崩壊後に中止された「走る喫茶室」サービスが復活しているのも特徴です。各座席に備え付けてある車内誌にメニューが掲載されており、係員の巡回時にメニューの品を注文すれば車内のサービスコーナーから持ってきてくれます。


「Vault Super Express」の由来になった天井のドーム。
荷棚の上が間接照明なので大きな荷物の置き場所が無いのが難点。

ホットチョコレート。写真じゃわかりませんが熱いですよ。

さっそくVSEオリジナルメニューの「マシュマロホットチョコレート(400円)」を注文、しばらくすると耐熱グラスにココアとは似て非なるチョコレート飲料とマシュマロを入れて持ってきてくれました。どうやら他の列車のワゴンサービスでは紙コップで提供される飲料がVSEだと専用グラスで提供、厨房で入れる必要のあるプレミアムコーヒーとマシュマロチョコレートのみVSEでしか出せないようです。ただホットコーヒーや紅茶は耐熱グラスよりも陶器(難しければ陶器風プラ)のカップで出されたほうが喫茶店らしくて雰囲気が出るのですが…冷房のない時代のアイスティーから始まったサービスだからでしょうか?

ちなみにお昼時ですが不思議と弁当を広げる乗客は見かけません。ロマンスカーオリジナル弁当のほか、箱根湯本駅ではJR小田原駅の駅弁も売っていたのですが。私は後で東京駅で駅弁を買う予定なので湯本駅前で買ったスイーツで小腹を満たします。


元は喫煙コーナーでしたが廃止されてカフェスペースの一部に。
喫煙座席が無くなり、スモーカーにとっては最後の妥協点だったのにあっさり全面禁煙に。
近年のたばこ排斥は勢いが激しすぎます。N700系の喫煙コーナーもいつまでもつか…

箱根湯本・小田原を出た時点では結構空席があったのですが、町田から大量に乗り込んできて満席に。箱根観光のイメージのあるロマンスカーもかなり昔から沿線の区間輸送に活躍してきたことが伺えます。ただ定員の少ないVSEはノンストップの「スーパーはこね」専用でよさそうな気もします。

新宿駅には13時19分に到着。新宿駅ホームにはロマンスカーをイメージしたカフェもあるのですが、東北新幹線「はやて」の発車時刻が迫っているので先を急ぎます。

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