2017年正月乗り歩き

一時は2016年に引退と噂された新幹線E4系。上越新幹線の高崎以北は乗ったことないし、最後の機会に2階席からの景色を体験しておこうと思って新潟に出かけることにした。

新大阪にきて、さて駅弁は何食べようかと。現在の在来線コンコースでは地方の駅弁も扱っていて迷う。
朝早いため入荷してない商品もあるが、以前姫路の「栗おこわ弁当」を(京都で)買っておいしかった記憶があるので購入。

栗赤飯自体もおいしいのですが、焼き魚に卵焼きなどご飯が白くないことを除けば幕の内弁当の基本を押さえています。
値段も850円と現在の駅弁としては安い方。

新大阪7時10分発の「のぞみ106号」で東京へ。東海道新幹線は何度も乗ってるので詳細は省きますが、富士山は見る事ができました(私が乗ると曇っていてなかなか見れない)。

東京またぎの需要がさほどないのか意外と小さい乗り換え改札を通って東京駅の東北新幹線ホームへ。

10時16分発の「Maxとき315号」で新潟まで行きます。

「Maxとき315号」は終点まで16連切り離しなし。東北にE5系投入→E2'系を玉突きで上越へ入れてE4系置換えが確定事項になった2010年代になってなぜわざわざ浦佐以北のホームを16両対応に?
(以前は越後湯沢での切り離しが多かった。)

E4系は現在上越新幹線専用になったことを反映し、車体にも朱鷺があしらわれています。

経験上、指定席の窓側が取れない程度に混んでいても自由席が空いている事が多いとわかっているので自由席の2階へ。評判の微妙な3+3シートですがずっと景色を見ているので座り心地は気にしません。
とはいえ窮屈な気はせず、昔の165系「佐渡」に比べればかなり快適といえるでしょう。さらに165系登場前は80系湘南電車の初期車(梅小路に保存)が使われていたことを考えると・・・

隣の東海道新幹線との比較。むこうの屋根がよく見えます。

上野、大宮に停車して乗客が増えますが、臨時列車がほとんどない=需要がしれている元旦に二階建車16両フル編成だけあってかなり余裕があります。
売店を臨時営業しているとの放送が、混んでいるわけでもないのになぜワゴンサービスやらない? 階段多いから売店まで行くの面倒なのに。
さすがに2階だけあって景色はいいです。防音壁も気になりませんし。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
大清水トンネル抜けたら本当に雪積もってました。越後平野はそうでもなかったけど。
ちなみに小説で書かれた旧清水トンネルは現在は上り線なので例の描写は再現不可能です。

新潟には12時23分に到着。景色を楽しんでいたら本当にあっという間でした。

新潟駅の在来線は高架化工事の真っ最中。ホームはかなりできていますが、新しいホームが新幹線の線路に接していて「いなほ」が対面乗り換えできるのが特徴です。

さて、せっかく新潟へ来たのだから周辺の路線にも乗っておきたいところ。新潟交通や蒲原鉄道といった私鉄はとうの昔に廃止されてるので乗るべき路線はJRの越後線と弥彦線くらいですが。
いろいろ乗り継ぎプランを検討した結果、まずは特急「しらゆき」で柏崎まで行って越後線で新潟まで戻ることにしました。

駅舎に面した1番線に行くと「しらゆき3号」から13時04分発の「6号」になる車両が折り返し清掃中でした。
かつて常磐線の「フレッシュひたち」で使われたE653系ですが白メインに塗られており「しらゆき」という列車名によく合っています。


車両はJRになってからの製造で(といっても20年経ちますが)、リニューアルもされているのできれいです。
が、元旦の昼間で帰省需要も初詣需要もないためガラガラ。快速の補完列車があるくらいなのでいつもは利用者いるのでしょうが。

特急に乗って落ち着いたところで昼食を。新潟の名物駅弁「鮭の焼漬弁当」を味わうことにします。
(ずっと駅弁が続くので栄養面を考えホームの自販機でみそ汁を購入)
メインは鮭ですが、卵焼きも弁当にしてはかなり大きく、ご飯はもちろんこしひかりで食べ応えのある駅弁でした。
さっきの「Maxとき315号」でも売店に積んでるのを見ました。

快適な旅も1時間ちょっとで終わり、14時20分に柏崎に到着。

柏崎の駅前には信越本線直江津〜長岡間の活性化を叫ぶ看板が。ここが上越新幹線と北陸新幹線の谷間になって寂れることを非常に恐れているようです。
フリーゲージトレインが特効薬になるでしょうがゲージチェンジャーの設置コスト次第でしょうね。
上越・北陸新幹線は新幹線としては速度の低い路線なので300km/hは無理とされるフリーゲージトレインとの相性は良いのですが。

1時間以上の待ち合わせの後15時29分発の吉田行き157Mに乗車。前の列車から3時間以上も空いているため、既に車内に座って待っている乗客も。
自動改札だから早く改札入ってもよかったんですね。まあ座るのに苦労しなかったからいいけど。
私がこれから乗る電車は115系1000番台ばかりで残念ながら最新のE129系には一度も乗れませんでした。
E129系を入れた分だけE127系を越後トキめき鉄道に譲渡したため115系はあまり減っていないように思えます。
長野の211系で浮いた1000番台の転属でさすがに0番台は見かけなくなりましたが。あれは車両がボロいと言われた(過去形)広島のさらにそのお古だったからね・・・

もともとシートピッチの改善された1000番台で座布団や肘掛は交換されていますが、あんまり座り心地がいいとは思えませんでした。関西の転換クロスに慣れたから?
灰皿の撤去跡(昔は窓の下にビス穴の痕跡があった)すらなく、全体的にかなり手を加えられていますがそれでも国鉄形の雰囲気がかなり残ってます。

正月に何やってんだろうと思いつつローカル線の旅を堪能し、16時35分に吉田着。ここで弥彦線に乗り換えます。
電車じゃ気がつかなかったけど雨が降り出してました。真冬の新潟でも雪じゃなくて雨が降るんですね。

16時57分発の弥彦行き274Mは新潟に僅かに残ったE127系。レア車だから運がよかった?
撮影時はギリギリでしたが、車内で発車を待つまでに日が暮れました。
わずか8分で終点の弥彦に到着。暗いわ雨降ってるわで駅の外に出る気がせず少し駅舎を見てから同じ電車ですぐ折り返します。
正月だけあって彌彦神社帰りの客が大勢乗ってきた・・・ように見えたのですが空席ありました。駅自体が小さいから混むように見えたのね。

吉田へ戻り、東三条へ往復した後再び越後線に乗って19時36分に新潟着。
E129系は何度もすれ違ったけど乗れませんでした。

まだ時間もあるので白新線にも乗ります。(特急運行の幹線ならいつか乗れるだろうと思い余裕がなければ諦めるつもりだった)
20時ちょうど発の「らくらくトレイン村上」というのがあるので乗車整理券を買って乗車。
「らくらくトレイン」というのはつまりはホームライナーなのですが、JR東日本本社が首都圏で足元見て500円に値上げしたため
同じ会社でもそこまでぼったくれない地方では差別化のためこの名称になっているようです。
この手の列車は休日は運休する事が多いのですが、新潟では正月だろうと運転。もちろんガラガラでした。

使用車両は「いなほ」用のE653系7両編成。1号車のグリーン車が利用不可にもかかわらず、1号車デッキで乗車整理券をチェックして後ろの車両に移る方式。
このやり方で7号車に座る人いるの? 平日だと乗車口を増やしたるするんでしょうか。

ここで遅い夕食。少し金を出して特急車に乗ったので駅弁を楽しむことにします。
いまや新潟の人気No1駅弁となった「えび千両ちらし」を賞味。
一面に敷かれた卵焼きの下には・・・しまった写真撮ってない(笑)

新発田には20時27分に到着。このまま終点の村上まで行って往復してもいいのですが、余裕を持ってホテルに入りたいのでここで下車。
乗り換えの案内で新津方面が22時05分とかなり間があるのでビックリ。新津〜新発田間は新潟から遠回りなせいでこの区間ずいぶん寂れてますね。
羽越本線はかつて寝台特急で何度か乗り通したので今回はパス。

新発田からは20時57分発の快速「べにばな」で新潟へ戻る。車両はキハ110の2両編成。

「べにばな」はかつては山形・仙台まで直通する東北横断急行として人気だったが、山形新幹線による改軌で米沢止まりとなり、
また山間部のローカル線では自動車や遠回りの新幹線に対抗できずに衰退、いまや米坂線内各駅停車で完全にローカル化している。
乗車率はボックスがほぼ埋まる程度だった。

新潟に着いた後は予約していたビジネスホテルに行き明日に備える。

つづく

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