九州日帰り旅行
前編〜N700系のぞみ、JR九州快速、西鉄〜
2010年9月12日

新大阪7時12分発の「のぞみ95号」でスタート。適当に家を出てもいいようにと、また16両編成は山陽ではさほど混まないと踏んで自由席にしたが、思った通り「相席を避けたら全ての座席脚が埋まった」程度。

新大阪駅ホームで購入した「じゅうじゅう亭」を広げることにする。駅弁なので冷えているにもかかわらず牛肉が柔らかいのがポイント。

N700系に乗るのは昨年12月以来2回目。それも含めて東海道新幹線にはちょくちょく乗っていたのだが、山陽新幹線に乗るのは非常に久しぶり。おかげで300km/h走行は初体験になるのだが、もともと新幹線は乗っていてあまりスピードを感じるものではないのでいつ300km/hで走っているのかわからん。昔はビュッフェにスピードメーターがあったし、100系でも当初はデッキドア上の電光掲示板で速度表示をしていたが、新幹線の高速化に逆行するように速度表示をしなくなった。

広島を過ぎるとガラガラになり、座席を向かい合わせにして足を投げ出せるように。新下関を通過するとすぐトンネルに入り本州の終わり。しばらくして小倉に停車するが、私が以前山陽新幹線に乗ったときはたいてい小倉下車だったのでここから博多までは初乗りのような気がする。9時40分博多着。さすがにN700系は速く、もう九州かという感じである。

最近の新幹線駅は安全柵が設置されているため撮影が難しく、また長編成列車だと先頭車の前に出て撮影できないことも。
帰りに乗る予定の「ひかりレールスター」だけでも…

ここでいったん改札を出て、みどりの窓口で10時になるのを待つ。そこで来月乗る予定の「北斗星」の寝台券を購入。せっかく九州に来たのに正反対の北海道の切符を買う私って…(太田は関西人) というわけで来月は北海道旅行の記事をうpすると予告します。【北斗星に乗る】

博多駅は九州新幹線の乗り入れを控えて工事中。新幹線ホームを増設しながら残りの在来線ホームで特急や快速を捌かねばならず、階段も停車位置もいりくんでカオス状態です。

本当は10時17分発「ゆふいんの森3号(キハ71系)」に乗りたかったのですが、こんなに早く出発できるとは思わなかったので14時33分発「5号(キハ72系)」の指定券を購入済み。変更するよりは時間まで乗り鉄に励もうと思い、考えた結果西鉄に乗るべく、比較のためJRで大牟田に向かいます。

11時28分発の快速に乗るため7番線へ行きますが、ホームには先発の10時13分発の原田行き普通列車(811系)が停車中でした。終着の原田で予定の快速に接続することもあり、811系と813系の比較をするのもよいかと思ってこれに乗り込みます。しかし普通列車にまで転換クロスシートとはうらやましい。(415系はラッシュ時しか使われてない模様)

日中に重連の8両編成というだけあってガラガラです。早速座ってみましたが経年なのか座布団がヘタっている感じ。また新製車にもかかわらず座席と窓が合わない困った車両です。



特急を退避しながらのんびり走り10時51分に原田着。


撮影地不明のキハ125

原田で少し待つと後続の快速がやってきました。予想通り813系だったのでさっそく座ってみましたが、811系より新しいはずなのに座布団のヘタり具合がそれ以上でクッションがほとんど効きません。仕様なのでしょうか?




車内から撮影した新幹線久留米駅

久留米からはもうほとんど完成している九州新幹線の高架橋が平行します。昭和39年の夏に東海道本線に乗った人も今の私と同じような気持ちだったのでしょうか? 



船小屋付近では新幹線の線路が少し離れ車窓から筑後船小屋駅の正面が見えます。在来線駅の移設時は駅前広場を挟む事になるでしょう。立派過ぎる駅舎と作りかけのロータリーだけで本当に何も無いところで政治駅と呼ばれるのも無理はありませんが、ここから熊本まで在来線との接点が無いので乗り換えの便などを考えると新大牟田(在来線からも市街地からも離れすぎ)よりはマシかもしれません。11時34分着の大牟田で下車します。

西鉄側にもJRの出口があることを知らず正反対の駅本屋から出たため自由通路で大回りするハメに。西鉄駅のホームには8000形の特急が停車しており、天神まで1000円ポッキリの切符を買って乗り込みます。

8000形は特急用の二扉転換クロスシート車で西鉄を代表する車両です。料金不要ながら特急らしい落ち着きのある車内で、バブル時代らしい高級感があります。座席の自動転換機構が無いのか始発時に逆向きの座席が気になります。

ガラガラの状態で大牟田を発車。隣の新栄町から乗り込む客のほうが多いくらいである。それでも空いていたが福岡に近づくにつれて客が増える典型的な郊外電車である。

花畑駅で下車し、3000形が目的で後続の急行に乗り換える。



3000形は最新型の三扉転換クロスシート車で、以前鉄道誌で新車記事を見たときは「どこかのJRの快速用」にしか見えず、転換クロスシートがズラリと並んだ車内はとても「料金不要のクロスシート特急が存在する路線の急行用」に見えなかった。青系統の明るい車内と未来的なデザインに興味を持ち、特急を降りてまで乗ってみたがそのかいはあった。



8000形に比べると座席が硬いのだが、反発力の強いウレタンを使ってるようで好感が持てる(柔らかいよりこっちの方が疲れにくいらしい)。以前から「これなら8000形いらないんじゃね」と思っていたが実際に乗って確信に変わった。三扉なのである程度混雑に耐え、転換クロスなので乗客の苦情も無く実際3000形の代走特急も珍しくない。もう西鉄で二扉の特急型車両が作られることはないと断言できる。

花畑発車時点ではガラガラで、案の定次の久留米から大量に乗ってきた。急行は停車駅が結構多く次第に席が埋まってくる。終点の福岡(天神)駅は私鉄の典型的な頭端式ターミナル。ここは九州なのに駅構内に南海(高野山観光)や専修大学の広告が出ていた。


断っておきますが、ここは九州の西鉄福岡(天神)駅です。

JR博多駅に戻るべく地下鉄に乗ろうとするが、西鉄から地下鉄の天神駅までビルの中をかなり歩く。はっきり言って京葉線東京駅なみに不便だ。これだとJRと西鉄が競争関係にあるといっても目的地(天神or博多)で選択肢が決まってしまい、サービス(運賃・所要時間・車両)で選ぶ余地は無いのではないか? 地下鉄駅にやってきた電車はJRの103系、よく考えたら今回の乗り鉄で唯一の国鉄型車両である。懐かしい内装に少し安心する。

後編に続く

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