2012年正月 関東私鉄巡りの旅
〜その3〜

江ノ電の踏切を渡り、住宅地を歩けど歩けど見えてこない小田急の駅。
同じ駅だと思い込んでいて下調べしていませんでしたが、
携帯で地図を見るとかなり離れていることがわかりました。
方向は間違ってない、大きな橋が目印らしいのでそのまま歩きます。

ようやくたどり着いた小田急片瀬江ノ島駅。竜宮城を模した有名な駅舎ですが、
夜道を歩いた後だと暗い深海の中に竜宮城発見、という印象があります。
ちょうど特急「えのしま48号」が入線していたので特急券を買って乗り込みます。

使用車両はEXEの付属編成。20時43分に出発しましたが、
次の藤沢でスイッチバックするため座席は始発から逆向きにセットしてあります。
日没から時間がたっているためもう観光客はおらずガラガラでしたが
藤沢、大和と停車駅ごとに乗客が増えてきました。
旅行中で懐が緩いとはいえ私もついつい乗ってしまったように、
小田急は特急料金が安いので気軽に利用されており、
鉄オタに嫌われがちなEXEもコンセプトは間違ってないようです。
ただJR特急車では常識になった中肘掛が無かったり(VSEにもないけど)、
運転台の機器が大きいためJRのによくある運転台越しの展望も利かず
なんのために客席と運転室の窓が大きいのかとツッコミどころも。

「走る喫茶室」の廃止後に生まれたEXEですが、サービスコーナーにビール樽があり
ワゴン・売店販売に力を入れる小田急の真剣さが伺えます。
箱根系統でしか営業してませんけど。

このまま新宿まで乗っていたい気もしますが、多摩線に乗るため最後の停車駅新百合ヶ丘で下車します。

21時33分発の各停唐木田行きは3000形の6両編成。小田急に限らず関東の私鉄は平成生まれのステンレスカーが多いです。
関西じゃ車齢30年ってまだ新しい部類なのに。

元旦夜のニュータウン線はガラガラ。
関東の電車が走ルンですばかりになったことを嘆く鉄道ファンも多いですが、
内装が新しくてデザインも悪くないので私は好きですよ。

唐木田駅に到着。1日で小田急線を完乗してしまいました。
駅前広場が広く、また撮影してる私の後ろに幹線道路があるので地上駅に見えますが、
この下に車庫への回送線がある橋上駅舎です。
(地図で知っただけで、こうも暗くちゃ周囲はさっぱりわからん)

これから東急東横線に乗るため渋谷へ向かいます。
新百合ヶ丘までもどり、本線だけあって夜でも結構乗っている新宿行き急行に乗車。
渋谷なら新宿でJRに乗換えか?と思ってましたが、調べてみると下北沢で京王井の頭線に乗り換えた方が近道なようです。
井の頭線は戦時中の大東急成立前は小田急だった名残で両線のホームは改札無しで繋がっており便利です。
実際乗り換え客も多く渋谷へのアクセスとして定着しているようです。残念ながら混んでいて写真は撮れませんでした。

新宿駅はJR、小田急、京王の駅が横並びになっていてデカいわりにわかりやすい構造ですが、
渋谷は乗り入れる路線の数が多い上同じ会社でも路線ごとに駅の場所がバラバラでカオス状態。
(東急・メトロの二社で「東横線」「銀座線」「田園都市線&半蔵門線」「副都心線」の4箇所ある)
翌日も泣かされました。つか案内表示がが不親切すぎる…

ようやくたどり着いた東横線渋谷駅。いかにも大手私鉄のターミナルといった趣ですが、ここはあと一年の命です。

来年から東横線はこの階段の下に乗り入れます。

東横線で見られる電車は特急も各停も5000系ばかり。副都心線直通に向けて車両の更新がかなり進んでいることがわかります。

夜遅いので優等列車の運転間隔が開いており、各停でも横浜に先着するのですが、
名物の東横特急に乗ろうと思い、23時02分発の特急を待ちます。

東急の特急の歴史は新しく、なんと21世紀になってからの登場です。(JRの湘南新宿ラインへの対抗策として登場)
児童書というのは特急のある私鉄しか扱わないため、20世紀の子供である私は長電や富山地鉄は知っていても
大手私鉄の東急や相鉄は知らず、今でも趣味が特急車中心のミーハーなので純通勤鉄道は疎いです。
そんなわけで今回初めて東急に乗ることになりました。

渋谷を出た特急は順調に走っているようですが、もう夜遅いので景色はまったくわかりません。
乗り鉄の中には日没後はカウントしない人もいるようですが、そうすると効率が非常に悪くなりますし
私は車両や駅設備の方に興味を持つタイプなので終電近くまで粘ります。

渋谷発車時はそこそこの乗車率でしたが、停車駅ごとに降りていき、横浜でガラガラに。
ここからみなとみらい線に入り、23時35分に元町・中華街に到着。

ホームは地下深く、改札に出るまでが苦労しました。
中華街や山下公園といった有名スポットに近い横浜のド真ん中のはずですがひっそりしています。
横浜ターミナルの方は0時過ぎても賑やかなのに。

ここから横浜駅まで戻り、駅近くのネットカフェで一夜を明かします。(ホテルなんてもったいない)

続く

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